抗CCP抗体の概要
この項目は、血液中の抗CCP抗体の有無を調べる検査です。
抗CCP抗体は、正式名称を抗シトルリン化ペプチド抗体といい、関節リウマチの診断補助検査として用いられています。
関節リウマチは、関節にある滑膜と呼ばれる部位が炎症を起こし、関節のこわばりや痛み・腫れ、変形を起こす病気です。
関節リウマチでは炎症を起こしている滑膜に、シトルリン化蛋白と呼ばれる物質が現われ、それに対する自己抗体ができます。
その自己抗体が抗CCP抗体です。
抗CCP抗体は、他のリウマチ検査(リウマトイド因子など)と比べて感度・特異度が高く、また、関節リウマチの発症早期から高値を示すため、関節リウマチの早期診断に有用です。
感度と特異度
感度とは、ターゲットとなる病気を調べた場合、実際にその病気に罹っている人のうち陽性と出る割合を感度、病気に罹っていない人のうち陰性と出る割合を特異度と言います。
抗体と自己抗体
抗体とは、自分のカラダ以外のもの(細菌・ウイルスなどの異物、がん細胞など)を異物とみなしてこれを排除しようとする蛋白で、生体防御に重要な役割を果たしています。
自己抗体とは、免疫機能の異常により、本来異物ではない自分の成分を異物と認識して抗体がつくられ、自分自身の細胞を攻撃してしまうものです。
検査の目的
関節リウマチの診断補助として
参考基準値(単位:U/ml)
4.5未満
※基準値は施設ごとで異なる場合があります。
抗CCP抗体が高値を示す病態
関節リウマチ