カリウム(K)
K(カリウム)

カリウム(K)の概要

この項目は、血液中のカリウム濃度を調べる検査です。

通常、単独で検査されることは少なく、他の電解質(ナトリウムやクロール)と同時測定されます。

カリウム(K)は、細胞内液の総陽イオンの大部分を占める電解質成分の1つで、細胞外液にも少量存在しています。
カリウムは主に、果物や野菜から摂取されて体内に取り込まれ、主に腎臓から尿として排泄され一部は糞便・汗から排泄されます。

カリウムはナトリウムなどと同様に、血液の浸透圧やpHの保持に重要な役割を担っており、また、神経伝達において重要な役割を果たしており、カリウム濃度が異常を来たすと神経や心筋などの機能障害を起こします。
そのため、健常者の場合、狭い範囲でしか変動しません。

カリウムが増加する原因

1)生体内(外)溶血
血液中に存在する赤血球には多くのカリウムが存在しています。
そのため、溶血性貧血や不適合輸血などのように体内で赤血球が壊される病態で高値を示します。
また、検体の保存状態が悪いと赤血球が壊されてしまうことがあり、高値を示すことがあります。

2)アルドステロンの欠乏
アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンで、腎臓にある尿細管に作用してナトリウムの再吸収とカリウムを排泄させて、電解質濃度を調節する働きがあります。
そのため、アジソン病や下垂体機能不全などによってアルドステロンの分泌が低下するとカリウムの排泄量が低下して体内に蓄積されるために高値となります。

3)腎機能の低下
腎臓からのカリウムの排泄量が減少し体内に蓄積されるため、高値を示すようになります。

4)組織壊死
火傷や外傷など組織が壊されると、細胞内のカリウムが血液中に放出されるために高値となります。

5)アシドーシス
アシドーシスとは、血液のpHが低下(酸性)する状態です。
アシドーシスを引き起こす多くの場合、細胞内のカリウムが血液中に流出するために高値となります。

カリウムが減少する原因

1)カリウムの摂取不足
カリウムは、毎日尿中から排泄されており、摂取不足になっても尿中からの排泄は続くために低値となります。

2)アルドステロンの過剰
アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンで、腎臓にある尿細管に作用してナトリウムの再吸収とカリウムを排泄させて、電解質濃度を調節する働きがあります。
そのため、原発性アルドステロン症などによってアルドステロンの分泌が増加すると尿として排泄される量が増加するために低値となります。

3)アルカローシス
アルカローシスとは、血液のpHが上昇(アルカリ性)する状態です。
アルカローシスを引き起こす多くの場合、細胞外のカリウムが細胞内に移動するために低値となります。

4)カリウムの喪失
消化液にはカリウムが含まれており、嘔吐や下痢など消化液が体外に排泄されると体内のカリウムが失われるために低値となります。

5)多尿
カリウムの排泄の多くは尿中からであり、尿量とカリウムの排泄は比例傾向を示します。
そのため、尿量が多くなるとカリウムもその分排泄されて低値を示します。

電解質って何?
電解質(でんかいしつ)とは、水などの液体(溶媒)に溶かしたときに、陽イオンと陰イオンに分かれて電気を通す性質を持つ物質のことです。

検査の目的

1) 水代謝異常がみられるとき
2) 神経、筋障害がみられるとき

参考基準値  (単位:mEq/L)

3.5 〜 5.0

※基準値は施設ごとで異なる場合があります。

カリウム(K)が異常値を示す病態

高値
アジソン病 ・ 下垂体機能不全 ・ 腎不全 ・ 火傷 ・ 溶血性貧血 ・ アシドーシス など

低値
カリウムの摂取不足 ・ 嘔吐 ・ 下痢 ・ 原発性アルドステロン症 ・ クッシング症候群 ・ 多尿 ・ アルカローシス ・ 肝硬変 ・ ネフローゼ ・ Bartter症候群 ・ 利尿剤投与 など