溶血って何だろう?

溶血とは、血清部分が通常は黄色なのですが、これが赤色を呈している状態です。

これは、血液中の赤血球が、何らかの影響によって壊れてしまい、赤血球中に含まれるヘモグロビン(血色素)が血清中にでてしまうことにより起こります。

溶血を起こす原因は、病気によっても起こることがありますが、採血の手技の影響で起こることがほとんどです。

この溶血がなぜ問題かというと、この溶血によって一部の血液検査項目が正確に測れないことがあるためです。

このように一部の血液検査結果に影響を与えることがあるために、血液検査結果に溶血がある場合は、その旨を記載することがあります。

採血における溶血を起こす主な原因

下記の事項はいずれも溶血の原因となりますので、採血時には注意が必要です。

血液が泡立ってしまった
1)採血後、試験管に血液を移す際に試験管の底に勢いよく流し込んだ場合
2)採血後、転倒混和を勢いよく行なった場合

その他
1)採血時に細い針を用いた場合
2)試験管の容量よりも血液量が少なすぎる場合

溶血によって異常値を示す主な血液検査項目

高値を示す主な血液検査項目
カリウム、LD(LDH)、AST、血清鉄、フェリチン、葉酸、アルドラーゼ など

低値を示す主な血液検査項目
インスリン など