A/G比

A/G比の概要

この項目は、血液中のアルブミンとグロブリンの比率(A/G比)を調べる検査です。

ヒトの血清中には100種類を超える蛋白が存在します。
血清中の蛋白は、電気泳動という方法によりアルブミンとグロブリンに分かれ、グロブリンはさらにα1グロブリン・α2グロブリン・βグロブリン・γグロブリンの4種類に分けられます。
血清中のアルブミンを除く蛋白は、4種類のグロブリンのうちのどれかに属します。

A/G比(アルブミン/グロブリン比)とは、血清中のアルブミン量÷グロブリン量です。

血清(けっせい)とは
血液を採取して、試験管に入れておくと次第に血液は固まりだして周囲に黄色い液体があらわれます。
この黄色い液体が血清です。
検査の種類にもよりますが、生化学検査の多くはこの血清を用いて検査を実施しています。

各病態とA/G比

通常A/G比は、アルブミンが低下する病態やグロブリンが増加する病態で低い値を示し、グロブリンが低下する病態で高い値を示します。

肝疾患

慢性肝炎などのように、免疫グロブリンが増加する病態の場合や肝障害(特に重症肝障害)のように、アルブミンの肝臓での合成能力が低下する場合は共にA/G比は低い値を示します。

ネフローゼ症候群、蛋白漏出性胃腸症

ネフローゼ症候群、蛋白漏出性胃腸症のように、アルブミンが体外に喪失してしまうような病態があると、アルブミンは低下するためA/G比が低い値を示します。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症の場合、体内の代謝の亢進が起こり、蛋白の異化が亢進(蛋白の分解が亢進した状態)して、アルブミンが低下するためA/G比は低い値となります。

過度のダイエット、低栄養状態

ダイエット、低栄養状態のように、食事制限や食事の摂取量の不足によってアルブミンの材料となる蛋白が不足してアルブミンが作られなくなるためにA/G比は低い値となります。

感染症

細菌などに感染すると、体内では防御反応として抗体が産生されます。
この抗体は蛋白で、γグロブリンに属するため感染症のようにγグロブリンが増加するとA/G比は低い値となります。

検査の目的

低蛋白血症や高蛋白血症を疑う場合やその経過観察として

参考基準値

1.2 〜 2.0

※基準値は施設ごとで異なる場合があります。

A/G比が異常値を示す病態

高い値
無(低)γ-グロブリン血症

低い値
アルブミンの低下を反映した病態
重症肝障害 ・ ネフローゼ症候群 ・ 蛋白漏出性胃腸症 ・ 吸収不良症候群 ・ 甲状腺機能亢進症 ・ 栄養不良 など

グロブリンの上昇を反映した病態
多発性骨髄腫 ・ マクログロブリン血症、 ・ 膠原病 ・ 肝疾患(肝炎、肝硬変) ・ 慢性感染症 など