尿中白血球

尿中白血球の概要

この項目は、尿中の白血球の有無を調べる検査です。

通常、尿中には微量の白血球が存在しますが、試験紙の感度以下の量です。

しかし、尿路に細菌感染などがあると、この感度以上の白血球が尿中に現れるため、陽性となります。

この試験紙法では、エステラーゼと呼ばれる酵素に反応するため、白血球の中でもこのエステラーゼを持つ好中球(一部の単球)の有無を調べています。

試験紙法のメリットは、尿沈渣では発見が難しい壊れた白血球にも反応することと、検査が簡便であることです。

試験紙の陽性を示す感度は、メーカーごとに若干異なりますが、10~25個/μl・尿沈渣で5~10個程度/HPFです。

健常者の場合、尿中に白血球が男性で1~2個以下/10HPF、女性で1~2個以下/HPFくらいしか存在しませんので、試験紙で陽性ということは、明らかに尿中に白血球が増加していると考えられます。

HPFについて
HPFとは、顕微鏡で×400倍での1視野あたりどれくらい存在するかという意味です。

そのため、上記の場合、男性では、×400倍で10視野あたり1~2個で、女性の場合、×400倍で1視野あたり1~2個となります。

検査の目的

1)尿のスクリーニング検査として
2)膀胱炎などの尿路感染症を疑う時

参考基準値

陰性 (-)

※基準値は施設ごとで異なる場合があります。

尿中白血球が陽性を示す病態

尿路感染症(膀胱炎など)、アレルギー性疾患、尿路結石 など