PSAの概要
この項目は、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)の血液中の量を調べる検査です。
PSAとは、前立腺細胞から分泌される蛋白分解酵素で、射精した際に精液が固まるのを防ぐ働きがあります。
PSAは、前立腺で特異的に産生されること、前立腺がんで高率に高値となることから前立腺がんの腫瘍マーカーとして用いられます。
またPSAは、ほかの腫瘍マーカーと違い、早期のがんでも陽性率が高く、臓器特異性が高いのでこれらの理由から、前立腺がん検診の検査項目として用いられています。
一般的に、PSA値が上昇するにつれて、がんの検出率が高くなります。
PSAは、前立腺がんのほか、前立腺肥大などの前立腺における良性疾患でも高値を示します。
PSAにおける生理的変動
男性の場合、射精後約2日間は高値を示すことがあります。
検査の目的
1)前立腺がんを疑う場合やその治療効果の判定及び経過観察として
2)前立腺がんの検診項目として
参考基準値(単位:ng/ml)
4.00 以下
※基準値は施設ごとで異なる場合があります。
PSAが高値を示す病態
悪性疾患
前立腺がん
良性疾患
前立腺肥大、前立腺炎 など