妊娠とクラミジア検査
妊婦検診の項目の中にクラミジア検査があります。
この検査は、子宮頚管の分泌物や細胞を採取してクラミジアがいるかどうかを調べる目的があります。
クラミジア・トラコマティスは、性器クラミジア感染症を引き起こす病原体で、20代の女性に多く、おりものの量が増える・下腹部痛などの症状があらわれることがありますが、無症状のことがほとんどです。
そのため、妊婦検診ではじめて発見される場合が珍しくありません。
クラミジア感染は、流産や早産を引き起こす危険性があります。
また、出産時に赤ちゃんに感染(産道感染)すると、結膜炎や肺炎を引き起こすことがあります。
そうならないために、クラミジア検査を実施して、あらかじめ感染しているかどうかを確認し、もし感染している場合は、抗生剤の服用などで治療を行い、赤ちゃんへの感染を防止することが必要です。
クラミジアの検査方法
クラミジア・トラコマティスは感染すると、子宮頸管の内側の細胞で増殖するため、細長い綿棒で子宮頸部の細胞や分泌物を擦り取り、実際にクラミジアが存在するかを調べます。
検査時期と検査方法
検査時期
妊娠30週頃まで
検査方法
クラミジア抗原検査
細長い綿棒で子宮頚部の細胞や分泌物を擦り取る
参考基準値
(―)
※基準値は施設ごとで異なる場合があります。
検査結果のみかた
陰性
クラミジアに感染していない
陽性
クラミジアに感染している(治療が必要です)
検査時期や基準値・検査方法などは医療機関により異なる場合があります。