妊娠と風疹抗体検査
妊婦検診の項目の中に風疹抗体検査があります。
これは、血液を採取して風疹の抗体があるかどうかや現在風疹に感染していないかを調べる目的があります。
風疹は別名「三日はしか」とも呼ばれ、発熱、発疹、リンパ節の腫脹が主な症状の感染症です。
風疹は、大人が感染すると重症化しやすく、また、妊婦が感染した場合、赤ちゃんが先天性風疹症候群になる可能性があるため、妊婦検診の必須項目として検査されています。
先天性風疹症候群について
風疹に対する免疫(抗体)がない女性が妊娠時に風疹に感染すると、風疹ウイルスがおなかの赤ちゃんに感染して、産まれてくる時に先天性心疾患、白内障、難聴などの障害が現われることがあります。
そのため、妊娠時に風疹抗体をチェックして、風疹に対する抗体がないまたは充分でない場合は、人ごみを避けるように心がけたり、一緒に住んでいる家族の方が風疹抗体があるかをチェックしたりして、妊娠中に風疹に感染しないように注意しましょう。
検査時期と検査方法
検査時期
妊娠初期
検査方法
風疹抗体(HI法):血液検査
参考基準値
8倍未満
検査結果のみかた
①基準値~16倍以下
抗体が無いまたはあっても抗体が不十分のため、風疹に感染するリスクがありますので日常生活に注意が必要です。
②32~128倍
風疹に対する抗体があります
③256倍以上
現在、風疹にかかっている可能性があるので風疹IgM抗体などの検査を実施します。
検査時期や基準値・検査方法などは医療機関により異なる場合があります。