肝機能検査
肝機能検査

肝臓は、右肋骨の内側にある臓器で、重さは1200〜1500gくらいあり、体内で一番重い臓器です。

肝臓は体内で、蛋白質・炭水化物・脂肪などの栄養素を蓄えたり、カラダを維持するのに必要な物質を作り出したり、アルコールや薬物など体内に有害なものを分解して無毒にしたり、胆汁を作り出すなど多種多様な働きをしています。
まさに肝腎要(かんじんかなめ)といわれるように、とても重要な臓器です。
肝機能検査では、この肝臓の機能が低下していないかを調べます。

ここで1つ注意があります。
一般的にいわれている肝機能検査にAST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTPがありますが、これらは通常肝細胞が破壊された際に血液中に流出し、その結果高値を示すようになります。
但し、肝細胞が壊されたからといって、上記にも記した肝臓の機能(働き)が低下するとは限りません。
従って、厳密には肝機能検査というよりは、肝障害の指標といった方が適切かもしれません。

しかし、今現在もこれらの検査は一般的に肝機能検査として幅広く知れ渡っているため、このページでも肝機能検査として記載しております。

肝機能検査および肝疾患関連検査項目一覧

AST(GOT)
AST(GOT)はよく肝機能検査の1つとして検査され、肝臓が障害を受けると値が上昇します。但し、AST(GOT)は心臓や赤血球などの他の組織にも多く含まれているため、肝機能を評価する場合はALT(GPT)など他の検査と総合して判断されます。
ALT(GPT)
ALT(GPT)はよく肝機能検査の1つとして検査され、肝臓が障害を受けると値が上昇します。ALT(GPT)は、肝臓に対する臓器特異性が高く、肝障害の指標に用いられています。
γ-GTP
γ-GTPは、肝機能検査の1つとして用いられ、肝・胆道系疾患で高値を示します。また、飲酒によっても高値を示しますので、注意が必要です。
ALP
ALPは、体内でリン酸化合物を分解する働きのある酵素で、ほとんどの組織に存在していますが、骨、小腸、肝臓、胎盤、腎臓に多く存在しており、肝胆道系疾患や骨疾患を疑う場合に検査します。
LDH(LD)
LDH(LD)とは、糖を分解してエネルギーを作る際に必要な酵素で、肝臓、心臓、骨格筋、赤血球など様々な臓器・組織に含まれています。そのため、これらの臓器が障害を受けると、血液中に流れ出して高値を示します。
コリンエステラーゼ
コリンエステラーゼとは、コリンエステルと呼ばれる物質をコリンと有機酸に分解する酵素で、肝臓の機能を反映することから肝機能検査として用いられます。
総ビリルビン
総ビリルビンとは、直接ビリルビンと間接ビリルビンの和をあらわしたもので、この値が高い場合、黄疸(おうだん)と呼ばれる皮膚や粘膜が黄色く染まる現象が起こります。
直接ビリルビン
直接ビリルビンとは、間接ビリルビンが肝臓で変化したもので、胆管が閉塞する疾患などで高値を示します。
間接ビリルビン
間接ビリルビンとは、ビリルビンが蛋白と結合したもので、体内での生成の増加・肝臓でのグルクロン酸抱合障害が起こると高値を示します。
ZTT
ZTTとは、膠質反応の一種で主に、γ-グロブリン中のIgGとよく相関し、肝疾患を疑う場合や経過観察などの程度を簡易的に知る指標として用いられています。
TTT
TTTとは、膠質反応の一種で主に、γ-グロブリン中のIgGとIgMとよく相関し、肝疾患を疑う場合や経過観察などの程度を簡易的に知る指標として用いられています。
ウロビリノーゲン
ウロビリノーゲンとは、赤血球が壊されてできるビリルビンが腸内細菌によって変化したものです。ウロビリノーゲンは、健康な人の尿中にも少量は認められますが、尿中に多く出ても異常ですし、また、まったく出なくても何らかの異常が考えられます。
尿中ビリルビン
ビリルビンとは、赤血球が壊されてできる物質で、健康な方の場合、尿にはビリルビンは排泄されません。尿にビリルビンが排泄されている場合は、肝・胆道系疾患が疑われます。